葬儀社のGoogleビジネスプロフィール(旧グーグルマイビジネス)失敗事例40と対策、MEOの話

Googleビジネスプロフィールの管理MEOで使う店舗用POP
葬儀社のGoogleビジネスプロフィールであった失敗事例、MEO対策
目次

1.はじめに

近年、葬儀社でもGoogleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)の有効活用(MEO)が欠かせなくなっています。「そもそも地域密着だから必要ないんじゃ?」と思う方もいるかもしれませんが、実際には急ぎで葬儀社を探すユーザー口コミを重視するユーザーが増えているのが実情です。また、活用方法次第では大手に地元の小規模事業者や1店舗しかないお店が勝てる(上位表示)されるのもMEOの魅力です。

ただ、登録だけして放置していたり、分析が不十分なまま「思ったほど成果が出ない…」と悩む葬儀社様も少なくありません。そこで本記事では、過去10年にわたりGoogleビジネスプロフィール運用し、競合の激しい業界でも結果を出してきた弊社の経験・ノウハウをもとに、他社が陥りがちな失敗事例とその対策を解説します。

  • どんな“あるある”ミスが成果を妨げるのか?
  • その対処方法は?
  • 自社でできることと、外注を検討すべきポイントは?

読み終わる頃には失敗を避けると共にGoogleビジネスプロフィール(旧グーグルマイビジネス)の正しい登録・運用方法がわかると共に、具体的な解決策や外注活用のメリデメ理解していただけることでしょう。
ぜひ他社の失敗事例を先に学んで、同じ過ちを繰り返さずに成果を最速で高めるヒントをつかんでください。

なお、当サイトでは「Googleビジネスプロフィール」と現行の名前で表記をします。元々は「グーグルマイビジネス」として始まりましたが、2021年末には名称が変更されました。記事を検索した際や代行・コンサルを探す際に「マイビジネス」で表記されていると情報更新が遅れている可能性があるので注意してください。Googleビジネスプロフィールは特に「最新情報」が重要なサービスです。ちょっとしたことですが、意識していただくと見える事があるでしょう。

Googleが「Googleマイビジネス」を「Googleビジネスプロフィール」に名称変更  -Web担当者Forum 2021/11/8 7:03-

https://webtan.impress.co.jp/n/2021/11/08/41884


2.葬儀社のビジネスプロフィール失敗例

それでは葬儀社のGoogleビジネスプロフィールでの失敗例を見ていきましょう。初期設定、情報登録、日々の管理、分析・対策と4つに分けてそれぞれ10個の事例と簡単な対策を紹介しています。

2-1.初期設定の失敗事例

2-1-1.オーナー権限の未確認

前任者が退職してしまい、現担当者がオーナーアカウントにアクセスできない状態はよく見られます。
この場合は早急にオーナー権限を譲渡・確認する手続きをしておけばよかったといえます。

2-1-2.ビジネスカテゴリの選択ミス

本来は「葬儀屋」「葬儀サービス」など明確なカテゴリを選ぶべきところを、「火葬業」や「イベント会場」「イベントプランナー」といった別のテゴリにしてしまうケースがあります。
この場合ビジネスカテゴリの設定時に、Google側から適格な提案がされるようにキーワードを入力する必要がありました。

2-1-3.ビジネス名に余計な文言を入れる

「〇〇市で最安値!〇〇葬儀社」といった宣伝文句をビジネス名に入れてしまうと、Googleのポリシーに抵触する可能性があります。一部のMEO業者が提案しますが、最悪店舗がグーグルマップに表示されなくなります。弊社のクライアントさんでも「注意されるまでこのまま」とオーナーが勝手に設定していたら関連店舗ごと全てGoogleマップから消えました。こうなると対策は大変です。
ですから、この場合は正式名称だけを登録し、宣伝は投稿機能で行うべきだったと言えます。

2-1-4.住所が不正確・番地抜け

番地や建物名が抜けていたり、旧施設名で住所が登録されていると、ユーザーが正確な場所を把握できません。
この場合は番地や建物名を含め正確な住所を登録し、定期的にチェックするのが理想です。グーグルマップ上の情報は一般ユーザーからの修正提案もあり、稀に過去の資料や名刺から住所や問い合わせ番号を変更されるケースがあるので、後にも説明しますが定期的な管理が必要です。

2-1-5.電話番号の統一がされていない

公式サイトやチラシと違う番号を登録してしまい、緊急時の電話が繋がらない状況を招くことがあります。
この場合は掲載する番号を決めておくのが重要です。

弊社の過去事例ですが、名刺情報を元に管理部や経理部の番号が掲載されたケースもあります。少し異なりますがGoogleビジネスプロフィールのオーナー確認がされていない情報はある意味ユーザー投稿による無法状態のケースがあります。過去の事例では掲載されるHPのURLが仲介サイトになり「Googleマップ見ての問合せ=仲介サイト経由」というのもありました。葬儀業界では見ておりませんが、他業界ではこのようなことも起きるので注意が必要です。

2-1-6.ロゴ・カバー写真が未設定

ロゴやカバー画像が設定されていないと、利用者がビジネスのイメージをつかみづらくなります。
企業ロゴと施設外観(カバー写真)をしっかり設定しておくことが重要です。なお、カバー写真の設定がないと、ユーザー投稿の画像やグーグルストリートビューの画像が使われます。過去の事例では、会館を検索すると裏に立つ物置が最初に表示され、リフォームしたきれいな会館が見てもらえないというケースもありました。

2-1-7.説明文が空白または簡素

「葬儀承ります」だけでは、どんなプランに強いのか、地域との繋がりなどが分かりません。
この場合は地域名+サービス内容を盛り込み、具体的に記載がポイントです。説明文は「750文字」が上限ですから、しっかりと説明文を記載しましょう。

2-1-8.古い屋号や旧施設名をそのまま利用

リニューアルや経営母体が変わったのに、名称を更新していないとユーザーが混乱します。
この場合は屋号変更のタイミングでGMBの情報も即更新しておくのがポイントです。

弊社の過去事例では営業時間の変更に関し、HP・SNS・グーグルマップが全て異なっており見る人が混乱するケースもありました。このようなミスがあるとネットで情報収集される方は「管理がなってないな」と思われるケースもあります。管理するものが多く、どうしてもミスが発生しやすいのですが、それを理解した上での管理・運用が大切です。

2-1-9.ビジネス登録の重複

同じ住所や施設で複数のアカウントを作ってしまい、検索結果で混乱を招くことがあります。
この場合はGoogleのサポートや内部設定で重複を早めに統合しましょう。不要な方の情報を削除するのが一般的です。

2-1-10.定休日や受付時間が誤表記

実際は24時間受付可能なのに「9時~18時」としてしまい、夜間の問い合わせを逃すパターンです。
この場合は実際の稼働時間(24時間など)を正確に登録したり「特別営業時間」を設定するのも一つです。説明部分に「店舗は予約制となりますので、事前にご連絡ください」や「ホールは10-17時でスタッフが滞在しております。それ以外はお電話での対応となります」などの注意書きを入れるのも一つの手段としてあります。


2-2.情報登録編

2-2-1.サービス一覧を未登録

「家族葬」「一般葬」「火葬式」などの具体的プランを載せていないと、ユーザーが検討しづらくなります。
この場合は商品・サービス機能を活用し、コースごとに登録しておくのが良いでしょう。

2-2-2.料金プランがあいまい

「○万円~?」だけだと大まかすぎて費用感がつかめず、ユーザーが離脱してしまいます。
この場合は最低限の金額目安やプラン比較を明記しておくのが良いでしょう。また、商品やサービス、最新情報からは「詳細」として外部HPやSNSへのリンク設定が可能です。Google上は最小限の情報で「詳しくはHPをご覧ください」とすることでHPの閲覧者を増やし、やがては問合せ増へとつながります。小さなことですが「ユーザーの流れ」を意識した管理が重要です。

2-2-3.商品リンク先が常にトップページ

プラン名をクリックしても結局ホームに戻ってしまい、必要情報へ辿り着けません。
この場合は該当プランの詳細ページへ直接リンクしましょう。

2-2-2でも記載しましたが、全体的な流れを意識するのが重要です。逆の立場で考えてみてください。「〇〇 5,000円~」というのを見て、詳細をクリックしたら会社HPのトップページ。さて、先ほどの「〇〇」はどこに?調べると別の「✖✖ 25,000円~」が出てきたとき、そのまま探すでしょうか?人によっては「もういいや」となります。これが「流れを意識する」です。これはGoogleビジネスプロフィールに限らずリスティング広告やSNSなどWeb全般に言える事です。

2-2-4.季節イベント情報を更新しない

「人形供養祭」「会館内覧会」などの案内が終了後も放置されていると、問い合わせやクレームを招きます。
この場合はイベント終了後は速やかに削除するか完了報告を入れておけばよかったと言えます。特にイベントは事前に共有し、当日の様子を伝え、後日報告(〇名訪問、クジ引きの1等の方おめでとう!、野菜市が大好評)を入れる事で「次回は行こう」となる可能性があります。SNSと投稿を連動させるのも重要です。

2-2-5.コロナ禍の短縮営業を解除し忘れ

実際には通常営業時間に戻っているのに、GMB上で時短表記のままになっている例もあります。
この場合は変更があったタイミングで必ず営業時間を見直しましょう。また臨時休業や年末年始やお盆の営業も同様です。葬儀業界からしたら「24時間365日営業が常識だ!」と思われても、一般の方はわかりません。だからこそあえて書くだけで一部の方は安心して来店されるわけです。

2-2-6.対応エリアの記載がない

近隣市町村にも出張OKなのに、明記しておらず問い合わせを逃してしまうことがあります。
この場合は**「対応エリア:○○市~○○町まで」**と明確に書いておきましょう。

過去の事例ですが、弊社で管理した1ホールが近隣の市区町村で検索しても最上位に表示されるケースがありました。ユーザーさんは「エリアが決まってる」が理解できないので問合せをしてきますが、それで「対応できません」となれば不満につながります。出来る限り説明に対応エリアを入れたり、Googleビジネスプロフィールの「サービス提供地域」を設定しましょう。

2-2-7.複数施設の住所が混同

法人全体の情報をまとめすぎて、個別会館の場所や連絡先が分かりにくいケースもあります。
この場合は各施設ごとに個別のGMB登録や詳細情報を分けておくのが重要です。特に複数施設を管理されていると、別ホールで実施するイベント情報が投稿されたり、電話番号が異なるケースなどが散見されます。

2-2-8.写真や動画の説明文を設定していない

写真をアップしても、どの式場の様子なのか補足がないと伝わりません。
この場合はキャプションや説明テキストを加えておきましょう。

2-2-9.商品・サービスの並び替えをしていない

ユーザーが最も関心を持つ「家族葬プラン」などを下段に置き、見落とされてしまう場合があります。
この場合は需要の高いプランを上位に配置しておけばよかったと言えます。また、違った見方をすると「選んでほしいプラン」を上位に持ってきたり目立つようにするのもポイントです。

過去の事例ですが安価な順にしたら安価なプランに人が集まり、中間のプランを一番目立つ位置に変えただけでお客様が検討を開始するプランが中間のプランになったケースもあります。ちょっとした事ですが売上には大きく影響しました。

2-2-10.電話番号が複数あって混乱

フリーダイヤルと代表番号を両方載せていると、どちらにかけるべきか迷わせることになります。
この場合は掲載する番号をあらかじめ決めておくが一番です。どうしても複数掲載する場合も、できる限りユーザーさんが迷わないようにしましょう。供花供物や参列者からの問合せを別番号にされているケースもありますが、Googleビジネスプロフィールの仕様上、複数番号に明確に「〇〇用」と表記することができません。できる事なら総合窓口として一つの番号を用意するか、会館ごとの専用番号などを設定するのが良いでしょう。

弊社HJTの番号に追加を試みた画面。メインとサブに分かれるだけで、ユーザーからはどちらが何かわかりません。

2-3.日々の管理編

2-3-1.投稿機能を全く使っていない

新イベントやキャンペーンがあるのに、一切投稿しないのは機会損失です。
投稿機能で定期的に情報提供をしましょう。

どうしても忘れたりタイミングがわからない、また投稿ネタが切れるという問題もありますが代行業者やコンサルによってはこのサポートをしてくれるケースもあります。弊社でも同様です。また、最後にあるLINE公式アカウントでは投稿のクセつけ用のものもありますので活用してみてください。

2-3-2.古い写真をずっと放置

リニューアル前の会館写真が残っていると、実際との差異に不満を持たれる恐れがあります。
この場合は定期的に最新の外観・内観写真に変更しましょう。周辺が紅葉するなど季節の変化を感じられるなら、季節ごとに写真の変更をするのも一つです。

2-3-3.口コミの返信をしない

好意的なコメントも不満の声も放置していると、ユーザーの信頼を得られません。
この場合は感謝やお詫びの言葉をこまめに返すべきです。特に悪いレビューの際にきちんと対応することで、情報を見た人は「ああ、問題はあったけど真摯に対応してくれそう」となります。

一番やってはいけないのはクチコミで相手を批判し「闘い」をすることです。もちろん相手に非があることもありますが、ネット上にその情報を残すのは得策ではありません。「頑固おやじの飲食店」なんてありますが、ネット上でそれが見えた時に一定数の方は「気難しそうだから…」「自分もこんな対応されたら…」と避けます。また★のみのレビューにはどう返信するか悩むこともありますが、このあたりは他社を参考にしたり、コンサルやプロの力を借りるのも一つです。

2-3-4.外部からの情報提案を見落とし

ユーザーが提案した変更点を確認せず放置すると、誤情報がそのまま掲載されます。またグーグルからの評価もマイナスになると言われております。
この場合はGMB管理画面を定期チェックし、正誤を判断するのが重要です。またメールも来ますので、必ずすぐに対応しましょう。

2-3-5.Googleからの「更新してください」通知を無視

定期的な更新を促すメールを無視していると、検索順位低下に繋がる恐れがあります。
この場合は通知が来たら写真追加や投稿を行う習慣をつけておきましょう。こちらもメールが来ますので、メールが来たら実施するクセが必要です。なお、変更提案があり「変更しなくていいよ」「変更してくれてもいいよ」どちらでも作業が必要です。

2-3-6.担当者が退職した後の引き継ぎ不足

アカウントログイン情報や運用マニュアルが不明となり、長期間放置されることもあります。
この場合は交代の時点で権限移行や作業手順を共有しておけばよかったと言えます。また、管理用アカウントは会社用のGmailを取得して、そのGmailにオーナー権限を付与しておくのも一つです。

2-3-7.SNSやHPとの情報連携ができていない

HPやSNSでイベント告知をしているのに、GMBでは一切告知されていないケースも多いです。
この場合はSNSやHPの更新タイミングでGMBも同時更新しましょう。ちょっとした事ですが、初めてくる方からすると情報がないだけで不安ですし、場合によっては行かないという選択肢もあります。情報は常に同じにしておくことが重要です。

2-3-8.複数アカウントで更新情報がバラバラ

社内で複数人が別々にGMBを操作し、統一感のない情報が混在してしまいます。
この場合はメインとなるアカウントを一本化しておくか、社内で管理情報ルールや更新情報の共有をしておくのが良いでしょう。

過去の事例ですが「投稿をする」という指示が複数出された結果、同じ情報が二度掲載されたり、同じ画像が二度・三度と投稿されました。Googleビジネスプロフィールのルールでは、同一画像の複数回利用は禁止されており、投稿した情報の削除や、最悪の場合は店舗情報がグーグルマップから消えますので注意が必要です。

2-3-9.オーナー以外のスタッフが勝手に投稿

統一感のない写真や内容が増え、ブランドイメージを損なうリスクがあります。
この場合は投稿ガイドラインを整備し、共有するべきと言えます。

過去の事例では担当者が変わった途端に投稿内容が変化しました。今までの担当者の方はお店の情報のみを投稿していたのですが、後任者は個人の活動や記録が増えました。また、この後任の方がイベント情報などの内容が薄かったこともあり、希望するキーワードでの上位表示も実現しなくなりました。更新にはルール設定をするか、担当者を絞り込むや投稿前のチェック体制を構築するのが良いでしょう。

2-3-10.問い合わせメッセージを見逃す

Googleマップ経由のメッセージ機能をオフにしていたり、通知を確認していないと、せっかくの問い合わせを逃します。
この場合は通知設定をオンにし、定期的にメッセージを確認しておくのが良いでしょう。なおGoogleマップのメッセージ機能は廃止となりますが、SNS経由やQ&Aといった問い合わせ、クチコミもありますので定期的な管理・対応が必要です。


2-4.分析・対策編

2-4-1.インサイト機能の存在を知らない

「インサイト」を見れば電話数やルート検索など重要なデータが分かるのに、活用していないケースがあります。
この場合はGMB管理画面の「インサイト」を定期チェックしましょう。インサイトは「パフォーマンス」という項目や、Googleビジネスプロフィールの管理画面では「ローカルレポート」としてダウンロードが可能です。

前者のパフォーマンスは通話やGoogleを通じての予約、記載されたURLのクリックやどんなキーワードで検索されビジネス情報が表示されたかがわかります。基本は半年以内の月毎で取得できます。
後者のインサイトでは端末(PC/スマホ)や検索ツール(Google検索/Googleマップ)毎の表示回数や、パフォーマンス同様の通話やURLのクリックデータがとれます。こちらは任意の期間で最大約1年半ほど前まで戻ると共に、任意の日程でデータ取得が可能です。

なお、弊社ではインサイトおよびパフォーマンスを参照します。特にインサイトはコンサル契約を頂いた時点で最大限過去のデータまで取得し推移表を作成、その推移表を参考にしながら運用を行います。またパフォーマンスのキーワードには様々なニーズが隠れており、こちらは宝の宝庫となりますので定期的に確認しつつ、次の対応を検討しております。

2-4-2.競合調査を行っていない

近隣の上位表示されている葬儀社がどんな投稿や写真を活用しているか知らずに、独自運用で行き詰まるパターンです。
この場合はブラウザゲストモード検索など過去の履歴が影響しない形で他社のプロフィールを確認するのが理想です。Googleなどの検索エンジンは検索履歴や検索結果のクリックを元に「この人はこのサイトが上の方がいいだろう」と順位を変えております。結果「地域+葬儀」とした場合に、自社が上位に来やすいこともあり、これが正しい順位だと勘違いすると問題になります。ブラウザのゲストモードにすることでこの検索エンジン側の調整が消え、何もない状況で検索したと同じになります。

SEOやMEO業者でこのブラウザやログインによる影響を考慮しない業者が稀にあります。結果、業者の説明の際には自社が1番や2番に居たのに、なぜか他の人のスマホで見たら5番や6番だったというケースがあります。もちろん検索されるかたの過去の履歴が影響したりもしますが、自社サイトは上がりやすくなるものですから「ゲストモード」や「シークレットモード」で試すことが必要です。

2-4-3.主要キーワードの選定不足

「地域名+家族葬」「火葬式 費用」などの検索需要を把握しないまま運用していると、狙ったユーザーに届きません。
この場合はキーワードリサーチを行い、投稿や説明文に反映しておきましょう。

またキーワードはあくまで「探している人目線」が必要です。例えば一般の方は「葬儀」より「葬式」を使うとか、最近は定着しましたが「家族葬」という言葉を知らないなどもあります。こういったニーズはGoogleのアナリティクス・サーチコンソールを使ったり、外部のキーワードツールでも調べることが可能です。

2-4-4.電話数やルート検索数を追っていない

電話ボタンのタップ数や、Googleマップのルート検索がどれくらい使われたか把握していないと、効果を測れません。
この場合は月ごとにデータを記録し、増減を分析しておきましょう。弊社の場合は、先にも記載の通りインサイトで最大限まで過去のデータを収集し、推移表を作成しています。この推移を見ることで季節的な変動も見れますし、日々の更新でどれだけ変化が起きたかもわかります。

2-4-5.Webサイト側のアクセス解析が未導入

GMB経由で来訪したユーザーがどこで離脱したか分からず、サイト改善の糸口を見出せないケースです。
この場合はGoogleアナリティクス(GA4)やWEBサイトの解析ツールを導入しましょう。WEBサイトの解析をすることで、ユーザーだどんなページを見ているかもわかり、WEB戦略策定にも役立ちます。

2-4-6.KPIの設定が曖昧

「問い合わせを月に何件増やしたいか」など具体的な目標がないと、ただ運用しているだけになりがちです。
この場合は明確なKPI(問い合わせ数、口コミ数など)を設定するのが重要です。

また、他社の事例ですが「受注増」をKGIとし「問い合わせ増」をKPIに設定されていました。しかし、問合せが来てKPIは達成しているのに、その後の対応に問題があり葬儀件数(KGI)は未達ということになりました。結果、担当者の方は目標達成しているつもりも、上席の方からは全く評価されないという結果になっていました。KPI、KGIの設定は非常に重要です。

2-4-7.データを見てもPDCAを回さない

インサイトを確認しても「へえ~」で終わり、投稿や写真を改善しないままのケースがあります。
この場合は投稿内容・写真を変えてテスト→結果比較を継続しましょう。これは多くの会社でみられますが、分析をしてもコンサルを入れても、そこから得られたアイディアを実行しなければ改善には至りません。

2-4-8.タグ(UTM)を使わず流入元が不明

「SNSや広告からの流入なのか、GMB経由なのか」分からないと、施策の効果が測定できません。
この場合はURLにUTMパラメータを付け、正確な計測をしましょう。Googleビジネスプロフィールだけでなくリスティング広告やその他のPRを行った際、どの施策がどれだけ効果を発揮したのか見るのが重要です。

過去にコンサルした会社の事例ですがGoogleビジネスプロフィールとネット広告、折込チラシを同時にスタートしました。実際に問合せも会員も増え満足していたのですが、この分析をされていないので実施することに。分析したことで分かったのはユーザー増の大半はネット広告とGoogleビジネスプロフィールで、毎月10万以上かかる折込チラシは1-2人しか集客していませんでした。

上記のような事例は大なり小なりありますし、チラシ分の費用ををネット広告に振り分けることで更に問合せも会員も増えます。予算が限られているから分析にお金が回せないのでなく、限られた予算だからこそシビアな分析が必要です。

2-4-9.ゲストモード検索を試していない

ログイン状態で検索するとパーソナライズされ、自社が実際以上に上位表示されていると勘違いすることがあります。
繰り返しになりますがシークレットモードで実際の順位や表示内容を確認しましょう。

ログインあり(左)とログインなし(右)で「HJT」を検索しました。左のグレー部分にはGoogleサーチコンソールの情報が掲載されるため隠しておりますが、上部にAIによる要約が出る(左)や画像による提案がある(右)など、その表示の違いが伺えます。検索キーワードによっては表示順位も異なりますので注意が必要ですし、Googleマップの情報は更にGPSや位置情報でも変化しますから「ゲストモード」での定期検査は重要です。

2-4-10.口コミ分析をしない

「どんな点が評価されたか」「不満が何か」を精査せず、次の運用に活かさないケースも多いです。
この場合は口コミの内容を定期的に要約し、サービスに反映するのが良いです。また、注意したいのが悪いクチコミがあった際になんでも間でも「対応します」と返信し、実際には対応されていないとネット上の対応を見た方が「前に…とあったけど対応されてない」とさらなる悪評につながる可能性もあります。ですからクチコミの分析はもちろん、その対応もきちんとしたものが重要です。


3.自社でできる対策と外注を検討すべきケース

上記の失敗例を踏まえながら、葬儀社が自社で取り組める対策を整理すると以下のようになります。
「どこまで社内で対応可能か?」「外注してもいい部分は?」を検討する際の参考にしてください。

3-1.初期の作業

  • オーナー権限の確認・設定
  • 施設情報・カテゴリの修正(住所・電話番号・営業時間の統一、重複の削除)
  • ロゴ・カバー写真の最適化
  • 説明文のリライト(サービス内容、キーワードを意識)

イメージとしては情報登録が可能な枠は全て埋める覚悟で情報登録をしてください。また、説明文などは文字数もあります。半分くらいは埋める覚悟が必要ですし、オーナーさんは特にそおれだけの熱意や想いがあると思うのでしっかりと伝えてください。

3-2.日々の業務

  • 定期的な投稿(季節イベント、人形供養祭、セミナー案内など)
  • 最新写真・動画の追加(施設内やスタッフの雰囲気を伝える)
  • SNSやHPと同時更新し、情報を統一

イベントや休業日だけではネタ切れになる可能性もあります。ユーザーさんが必要としている可能性がある情報をどんどん提供しましょう。またSNSへの投稿を少し編集して投稿するのも一つの手段です。

3-3.定期的な業務

  • インサイト分析(電話回数、ルート検索、主要キーワード)
  • 口コミ管理・返信(月1~2回は必ずチェック)
  • KPIの見直し(問い合わせ件数、予約率などを軸に)

日々と言わず週一や月一で実施したいものです。口コミについてはメールで口コミが入った案内も来ますので、できる限り早く返信を入れたいものです。★だけの場合にはある程度テンプレートを活用したいのですが、あまりにも毎度同じ返信だとレビューを見た方が「コピペして返事してるだけだな」「ロボットか?」となるので注意が必要です。コンサルに入る際は楽天のECでも使われる数千・数万の対応にコピペ対応しても「自分だけに来た」と思ってもらえるコツなどお伝えし、業務の負担を最小限になるようにしております。

3-4.不定期の業務

  • ユーザーからの情報変更提案への対応
  • Googleからの新機能や通知への対処
  • 施設リニューアル時の情報大幅修正

施設のリニューアル時には写真の入れかえをしたいですし、新たなプランやサービスもしっかりと掲載してください。できることならWebやSNSとの管理を一元化するか、トータルで考えてくれるコンサル・広告代理店を入れるのもポイントです。

3-5.WebやSNSとの連携

  • 表記ゆれの是正(住所や電話番号を同一表記に)
  • デザイン・ビジュアルの統一
  • キャンペーンやセミナー情報を多チャンネルで発信

3-4同様にWeb、SNSとの連動です。同じ情報があるのはもちろん、画像も同じだと「さっき見たやつだ」となります。極端な例ですが、広告では青を基調とし男性主体の画像だったのが、ホームページにアクセスしたら緑基調で女性の画像ばかりだと「同じサイトだよね?」となります。稀なケースですが広告用のLPやSNSはブランドで「●●葬儀」としつつ、会社HPは法人名義で「株式会社△△」となれば更に見ている人は混乱します。こういった事がないようにするためにも連携や情報の統一が重要となります。


4.外注を検討すべきタイミング

やるべきことは意外と多く、どうしても自分では対応しきれない場合に相談をいただきます。ただ、どのタイミングで外注を検討すべきかを簡単にまとめました。代表的なケースは以下のとおりです。

  • 1)担当者のリソース不足
  • 2)運用しているが成果が見えない、結果が伴わない
  • 3)競合が店舗やホール情報が上位表示され、クチコミも集めている地域

また外注を考える際は、**「管理代行」「コンサル」「分析ツール」など様々なサービス形態があります。
管理のリソースが足りない場合は管理代行を検討するのが良いでしょう。コンサルの場合、分析や助言のみで実働がないケースもあります。また分析ツールもコンサル同様に分析やシステムからアイディアが提案されるだけで実作業は自分たちというケースがあります。コンサルの場合は自社の事情や競合にあわせた提案や質問への回答も頂けますが、システムからのアイデアの場合は見る側にも一定の知識やスキルが必要な場合もあります。

更には「ローカルに強い会社」「全国区で大きく展開している会社」**かも見極めてください。一店舗や特定エリアの複数店舗を管理するのが得意な会社と、全国で複数店舗を一括管理するがの得意な会社があります。弊社は前者、エリアや少数店舗で大手にも勝つローカル特化を得意としております。他社のケースだと全国区に対応した複数店舗を得意とする業者に3店舗のみ依頼したら「最新情報を投稿してください」「割引クーポンを出してください」「ネット予約できるシステムを導入してください」という一辺倒なアドバイスや、チラシなども「全店同じでOK」という案内を受けておりました。結果、ローカル特化の業者に表示順位で負けており、弊社が入ることで順位を入れ替えたことがあります。全国に100や1000ある場合はこのような作業が難しくなりますが、一方で大手に勝つにはローカル特化が重要です。自社が求めるサービス、競合などを考慮して依頼先を検討するのが重要です。最終的には、実績だけでなく、どれだけ自社に寄り添って提案してくれるかが重要です。


5.自分で管理するためのLINEアカウントと無料相談のご案内

株式会社HJTでは、1施設あたり**5,000円~**のコンサルから、丸投げの運用代行プランまで多彩にサポートしております。
「Googleビジネスプロフィールの初期設定を見直したい」「口コミ管理や投稿代行もお願いしたい」といったご要望に柔軟対応が可能です。

さらに、自分で運用したい方のために2つの無料サポートをご用意しています。

  1. 30分の無料相談
    • オンライン or 電話(一部地域は対面可)
    • 現状のGMB運用の課題をヒアリングし、即改善できるアドバイスをお伝えします。
    • 1社1回のみの提供となります。
  2. LINE公式チャンネル登録(2種類)
    • 1つは3日1回メッセージが届き、初期設定から日々の管理、分析の話に触れていきます。全10回です。
    • もう1つは定期更新をクセ付けするためのもの。週1「投稿しましょう」というメッセージが10回来ます。
    • LINE友達に登録するだけでお金は一切かかりません。
    • 内容は初めて管理されたり、これから結果を出したい葬儀社向けの内容となります。

30分のGoogleビジネスプロフィール(旧マイビジネス)無料相談

30分無料相談は下記よりお問い合わせください。現在お悩みがある方はもちろん、まだ登録してない方の「そもそもやったほうがいい?」という質問でもOK。「社内チームを立ち上げるなら」「ライバルの上に表示されるために今やるべきことは」「投稿ネタに困ってます」はもちろん「登録がうまくいきません」「悪い口コミを消せないか」「Yahooプレイスやアップルビジネスコネクトはやるべきか?」でもOKです。1社(者)30分限定ですから、時間いっぱい質問と回答とさせていただきます。

30分無料相談の申し込みはこちら(Googleフォーム)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScd39vD6BkxEwPFSXVKhBKYZKMU8FwUWuKrEw9ZIwv14j6lXA/viewform?usp=dialog

自分でGoogleビジネスプロフィール(旧マイビジネス)を管理したい人はLINEでサポート

Googleビジネスプロフィールを自分でなんとかしたい!という方は初期設定から基本的なノウハウを学ぶのと、定期的な投稿を癖付け(ネタ切れしないためのノウハウも提供)をお助けするLINEアカウントをご用意しました。用途別で必要な方のQRを読み込むかリンクをクリックして友達登録してください。

まずは1つ目です。3日に1回のメッセージが合計10回届きます。内容は初期設定から日々の管理、分析や不定期で発生する管理の話です。Googleビジネスプロフィールの設定から管理までの基礎を理解するのに役立ちます。このアカウントを友達登録しつつ完了した後、下の「1週間に一回メッセージが届く」アカウントを友達追加して投稿のクセ付けをしてもらう良いでしょう。

QRを読み込めない方は右のURLよりどうぞ。 友達登録:https://lin.ee/cHBDOJf

定期更新の癖付けをするため「1週間に一回メッセージが届く」LINEアカウントです。友達登録した翌日が1回目となり、その後は7日に1回のメッセージが届きます。投稿ネタのヒントと共に、グーグルビジネスプロフィールの小ネタやヒントも一緒に送られてきます。

QRを読み込めない方は右のURLよりどうぞ。 友達登録:https://lin.ee/RuM0ltg

コンサルが入ると質問し放題で戦略設計もして、何ならポップまで作成

営業をしておきますと、コンサルとして入る場合は店舗ごとに競合やエリア分析も行い、上位表示のための戦略や戦術、具体的な作業をお伝えしております。また、Googleビジネスプロフィールを上位表示するためには公式Webやその他の情報も影響をしますので、Googleビジネスプロフィールに限らず「お客さんに見てもらう」を目標とし様々なサポートをいたします。チャットやメールでしたら質問も随時回答。またコンサル先には下記のような会館設置用のポップなども用意し、デジタル×アナログでの支援を行っております。


6.まとめ:他社の失敗から学ぶとGoogleビジネスプロフィール管理の正解が見える

ご覧いただいたように、他社が陥りがちな失敗事例を知るだけでも、対策のヒントは数多く見つかります。弊社も10年の運用中にはたくさんの失敗があり問題も発生しました。多くの失敗は、最初の設定ミスや、その後の放置・分析不足が原因で起こっていますが、逆にいえば、今から正しい管理方法を取り入れれば一気に成果を伸ばすことも可能です。

特にGoogelビジネスプロフィールの場合、信頼感最新の情報発信が重要です。ユーザーは「すぐ連絡できるか」「口コミ評価はどうか」をしっかり見ています。そこで正しく運用しておくかどうかで、問い合わせ数実際の来館数は大きく変わります。

またGoogleビジネスプロフィールはグーグルマイビジネス時代から10年経過しましたが、管理・運用が盛んになったのは2020年頃から。葬儀業界ではここ数年です。なお、私の肌感ですが飲食およびホテルや2018年頃には活況となっておりました。他業種での実績や成功事例、失敗を葬儀業界でご紹介・対応させるのが弊社の仕事でもあります。

他社の失敗を学びに変えて、ぜひ自社のGoogleビジネスプロフィールを正しく管理・運用してみてください。
そうすれば、今ならまだエリアの同業他社より一歩先へ進むことも決して難しくありません。早めの行動で、Googleビジネスプロフィールを葬儀社の強力な集客ツールへと育てていきましょう。

最後に他社・他業種事例ですが、弊社でコンサルに入ったエステ・脱毛サロンはエリアでNo.1となりました。個人経営のお店であり、地域には大手美容サロンはもちろん医療脱毛の有名店がひしめくエリアですが「脱毛+地域名」で常に1-2位に表示されています。その裏には1年ほどのコンサルの期間中にコツコツと積み上げた努力が隠されています。是非、みなさんも今のうちからコツコツと積み上げてください。半年から1年後には他社がすぐには追いつけない差がついている事でしょう。

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この記事を書いた人

HJTの代表です。学生時代よりWeb制作および管理を行い、広告代理店に就職しオンライン・オフライン共に広告を学ぶ。SEOコンサルでは半年で月10万PVを越えるサイトを複数立ち上げる。一時、GooglePartnerとしてGoogleAdsを運用し、Google Business Profile(旧 マイビジネス)やプレスリリースを活用した広告、オンラインとオフラインを複合的なPRが得意。

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